2010年3月15日月曜日

看・介護の質の重要性

先週木曜日より土曜日までの3日間、とある病院でカテーテルアブレーションと言う手術を受ける為に入院して来ました。
今回は、入院して初めて分かる看護と看護助手(介護も同じだと思う)の質の差を体験記としてご報告致します。

11日午後、入院手続きを済ませ7階のナース・ステーションへ向かいます。
ナース・ステーションで、声をかけるも応答が無くほんの数十秒立っていると、近くを歩いている看護師が「ご用件を伺います」と歩み寄って来るではないですか!
何と行き届いた接遇教育!(しかも立振舞いも良く言う事無しです)

これと同時にナース・ステーションから担当看護師が出て来たので、そこで連携は完了。
担当の看護師(以後N’s)に施設の説明を受け、いざ病室へ案内されるとそこは・・・

療養病棟? と見まがうばかりの病室でしたが、ポータブルトイレは無く独特の臭いも少なかったので耐えられる範囲と一安心、、、、
入院初日は翌日の手術に向けての説明と医師からのインフォームド・コンセントで一日は終わりです。

ところがっ!
粗方の説明を終えると、いきなり作業レベルのN’sは病衣かパジャマに着替えて下さいと一言。。。

えっつ! 何んで? まだ何も無いし自由な格好で問題無いじゃんって思うのが、こちらの心理!

ただでさえ陰気な病室で、まだ何も行われないのに病人みたいな格好なんて出来ないですよ。。。
(気持ちから病人になってしまいます)

この日の夜は些細な抵抗ですが夕食が終わるまでGパンとTシャツで過ごし、それ以降もジャージとTシャツで朝を迎えました。(結局はそんな格好でも何の問題も有りませんでしたけど・・・・)

この日の夜は、術前で眠りにくいからとの配慮か? セルシン2錠を就寝前に渡され服用しましたが、眠りにつくまでの時間が何と長く感じること・・・・
入り口付近のベッドから「うぅーー」、右斜め前方からは「おぉ~ぃ」、あっちの方からは「ママー」と思いもよらない単語が、とどめは隣のベッドから、おむつ処理の臭いとガサガサ音が・・・

色々な音と臭いに悩まされながら眠りにつくまでのあいだN’sと助手が患者さんとどんなやり取りをするのかと聞き耳をたてていていました。
この日のN’sと助手は良くできた意識レベルの方達で、応対も声かけも上手に行っておられ、気持ちよく会話を聞くことが出来ました。(この後に登場する翌日の一部のN'sや助手とは大違いです・・・)

翌日は6時に目が覚め、洗面を済ませ手術に向けての心の準備・・・ 時計の針は7時をまわり、検査着に着替えてベッドの上で尿と点滴用の管を入れて貰うのを待ちます。
8時過ぎに尿管挿入、これがまた痛いのなんの(T_T) ただでさえ痛がりの私には拷問の様な時間でしたが、ここで天使の登場!
顔は見えなかったのですが、ギャーギャーわめいている声を聞きつけたN'sが駆けつけ、どこからともなく「はい、ゆっくり息を吐いてぇ~、そうそう」なんて優しくアドバイス。

お陰で何とか無事に挿入完了! この病院は非常に連携が良く安心感タップリです。
そして、いよいよオペ室へ・・・

オペ室までは可愛い助手さんに連れられ徒歩で向かいましが、道中は助手さんが気を遣って色々と話しかけてくれるので緊張もほぐれ何事も無く入室する事が出来ました。(本当に感謝です)

オペ室の中へ入ると、そこは薄暗く地球防衛軍の基地がと思う位に様々な精密機器とディスプレイが並ぶ部屋で既に隣のオペ室には患者さんがベッドに寝ておられるのが見えてしまいました。。。
(この人もアブレーションやるのかな?とか思いながらのぞき込んでしまいました)
これがオペ室です。(マイクに向かっている方が一番偉い先生です)
この写真は不整脈アブレーション公開症例検討会の物で詳しくは

自分のオペ室のベッドに寝かされ、執刀医にお願いしますと挨拶をしたらその奥から、不整脈科の一番偉い先生が、「じゃぁやろうかと」爽やかに登場され、これでまた安心感全開です!

このじゃあやろうかの一言と麻酔医?らしき女医さんの言葉を最後に意識は無くなり、
次に気が付いた時は手術台の上で、主治医の先生に終わりましたよ言われた瞬間でした。
当たりを見渡し時計を探すと12時15分、ぴったり3時間の手術でした。

この一番偉い先生が立ち会ってくれたのは、当医院の理事長が色々なコネクションを使いこの偉い先生に「私の事を宜しくお願いします」と伝えてくれたお陰だと思います。
理事長先生ありがとうございました。(お陰様で安心して手術を受ける事が出来ました!)

無事にオペも終わり、自室へ戻りますが、何故かしらノドはカラカラ、お腹もペコペコでも身体は動かないし、意識もモウロウと言う状態で、まさに要介護4~5の状態です。

病室に寝かされるとN'sが現れ、ご気分が良ければ水分接種とお食事が可能ですと嬉しい一声!
勿論お願いしますと伝えると、じゃあ係のものを呼んできますとの事で待つこと1分足らずで来てくれるまでは良かったのですが、実はこれがまた曲者で最初のお水を飲ませてくれるまでは天使だったに、、、、

ここからが悪夢の始まりです。

いざ食事となるとメニューの説明も無くいきなり、口元まで物を運んでから、「レンコンの煮物です」と口の中へ大量投下、さすがに18時間ぶりの食事なので美味しいのは美味しいのですが、次から次へと「ご飯」です、「味噌汁」です「レンコン」ですと口の中の物が無くなる前に連続投下・・・

挙げ句の果てには、ご飯に味噌汁をかけられ「ネコマンマ」を強制投下。。。

こいつ、意識がもうろうとしているの良いことに何でもしよるなと思いながらも、空腹と久しぶりの食事の美味しさに負けて完食してしまいました。

院長にこの話しをしたら、「俺だったら絶対に食べない」とキッパリと一言。
(僕には出来ないなぁ~、屈辱的仕打ちを受けても空腹には変えられない・・・)

本当に介護を受ける身にならないと分からない辛さってあります、これが毎食と思うときっと食事を取ること自体が嫌になってしうのではないかと思います。
看・介護の皆さん大丈夫ですか? 利用者様の声に耳を傾けていますか?
術後数時間後の1ショット
この時はまだ麻酔も抜けておらず、ろれつも回っていません・・・

院長は忙しいのに前日の入院手続きから主治医の説明まで付き合って貰って術後は術後で診療の合間に、院長が来てくれてこの写真を撮ってくれました。

本当にありがとうございましたm(_ _)m

この写真撮影の後、主治医が院長を交えて術後の説明をしてくれてオペ自体は成功との事で一安心(^_^)v

そして、この後5時間は絶対安静と言う事で身動き一つ取る事も出来ず、ただただじっとしているだけの退屈と背中と腰の痛みと闘う事になり、寝返りも出来ずただ横になっている事がこんなにも辛いものだと始めて知り、これが栄養状態も悪く、毎日この状態だったら褥瘡になるんだろうなと身をもって感じる事が出来ました。

さらに最悪な事に2時間位経過した時点で、咳をした瞬間に右鼠径部からの再出血が起こりプラス1時間の絶対安静延長となりトータル6時間の絶対安静となってしまいました(T_T)

夜の8時過ぎにようやく絶対安静が解除され、尿管も外され自力で食事を取り普通の生活が送れる様になりましたが、相変わらず腰と背中は痛いままで横になること自体が苦痛で、トイレとベットそして談話室を行ったり来たりしていました。

そんなこんなで、消灯時間を迎えいざ就寝となるのですがベッドに横になるだけで身体のあちこちが痛くまたもや眠れぬ夜となってしまいました。

初日と同じで、ありらこちらからうめき声や独り言が聞こえて来ます・・・
そんな中、入り口付近の患者さん(この患者さんは車いすでの移動しか出来ない患者さん)が「トイレ」とナースコール「直ぐ行きまーす」と返事が返って来て直ぐにN'sか助手さんが来たまでは良かったのですが、ここで事件発生!
トイレ移動の為に、その患者さんを車いすに移乗させている時に、別の患者さん(この方も車いす移動の患者さん)がトイレと言った瞬間に、それが起こったのです!

何と「トイレ」と聞いた瞬間にN'sか助手は、今は私ひとりだから おむつしてるでしょう、そこでして! 
患者さんはそれを聞いてもまた「トイレ」と一言・・・
それに対しての回答は「おむつしてるんだから、そこでして大丈夫だから」と耳を疑う回答を繰り返すばかり。。。
何と冷たい・・・ 患者さんの自尊心ガタガタですよ!

言い方って有りますよね?
言葉ひとつで何とでも出来るものを、このN'sもしくは助手は自分の事だけを優先してしまったのです。
どんなに素晴らしいスタッフが揃っていても、たった一人の心ない対応で全てが無になってしまいます。

医療介護に従事している皆さん、当施設のスタッフの皆さん、貴方のその一言に心はありますか?
心くばりひとつで言葉は変わります!

是非とも、利用者・患者さんの立場にたった対応をお願い致します。

投稿者: 入院で色んな事を考えさせられたMでした。